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法人、個人、どちらでお金を貯めるのがおトク?


もちろん税率が低いので、法人で貯めるのがおトクというのが一般的な考えですが、法人から個人へお金を移動する場合には税金がかかるにも関わらず、そこまでシミュレーションしているケースはあまり見受けられないので、今回はそこを重点的に検証してみます。

具体的には、法人の現金1億円は、個人に換算した場合、現金いくら分になるでしょうか? という点を検証したいと思います。

結局、法人から個人へ資金移動する場合には、税金などのコストがかかるので、それ次第になります。

以前は保険や私募債などを使うスキームもあったのですが、どれも出来なくなってしまっているので、現時点で一番現実的なスキームは退職金で個人へ資金移動する方法になります。

その場合の税率は勤続年数など諸条件ありますが、20%前後となりますので、そう考えると法人の1億円は個人の約8000万と等価になります。

ただこれが10億円などになってしまうと、退職金で支払うことも難しくなってしまうので、その場合は、もっと個人換算価値は下がってしまいます。最高のケースでは、半額まで価値は下がると考えた方がよさそうです。

個人から法人へ資金を移動する場合には、出資でも貸し付けでも、1億円は1億円で移動させることが出来ます。逆に法人から個人へお金を戻す場合は、貸し付けであれば1億円で戻すことが出来ますが、出資の場合は税金がかかってしまうので、そういう意味では貸し付けにしておいたほうがいいと思います。

もし株式に変える必要が出てきた場合は、DES(デット・エクイティ・スワップ)で対応も可能なので、原則は貸し付けにしておいた方がいいと思います。

今回の議論を総括すると、

①収入はなるべく法人で受け取るのがお得(所得税率>法人税率のため)

②ただ、法人のお金は、個人換算すると最低でも2割減

③個人から法人へお金を出す場合は、極力貸付にすべき(無税で個人に戻せるので)

これらを踏まえると、M&Aの際などは、一般的には、事業譲渡よりも株式譲渡のほうが個人への手残りが大きくなり、よさそうです。

ただ相続まで考えた場合の手残りは、また変わってきますので、次回は相続のケースを検証したいと思います。

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